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敷金返還

注意!
現在、敷金返還のご相談は、お引き受けを致しておりません!

敷金とは

借主が、家賃を滞納・原状回復をしないまま退去したなど、借主側の不始末に備え、あらかじめ、家主が預かっておく金銭です。借主にとっては、「預けただけの自分のお金」なので、明け渡し時、全額戻ってくるのが原則です。

しかし、未払いの家賃・原状回復の必要性(借主の故意・過失による損傷)などがあれば、これを差し引いた金額が返還されます。

問題は原状回復の必要性なのですが、そもそも通常使用による汚れ(経年劣化・通常損耗)の分は、家賃に含まれていますので、理路整然とガイドライン・判例などの根拠を主張することで、大半は敷金が返ってきてます。

また、国土交通省ガイドラインに「経過年数と賃借人負担割合」があるのですが、入居期間が長いほど賃借人の負担は少なくなります。

裁判でも賃借人が勝訴することが多いのが事実です。

※なお、法律に敷金を必ず入金すべしという規定はなく、特約があって初めて発生するものです。

保証金とは

賃貸住宅において「保証金」という場合、たいていは敷金と同じものです。敷金は、賃料の数カ月分とされていたので、家主が多額の一時金を得るために考え出された呼び名です。

礼金とは

礼金とは、もともと戦後の住宅難のころ、家主が家を貸してくれたことに感謝し、謝礼金を支払ったことに感謝し、謝礼金を支払ったことに始まったとされています。

その後、礼金の名目で、契約を結ぶ時の渡しきりの金銭として慣習化されたもので、東京圏や京都を中心にみられます。契約当初の権利金や契約更新のときの更新料を礼金の名目で払わされる場合もあります。

更新料とは

契約を更新する際に、更新の条件として借主が家主に払うお金です。

2011年7月15日最高裁判決

2011年7月15日最高裁判決によると「賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は,更新料の額が賃料の額,賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り,消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないと解するのが相当である。」と更新料を有効とする判決がなされました。
「これを本件についてみると,前記認定事実によれば,本件条項は本件契約書に一義的かつ明確に記載されているところ,その内容は,更新料の額を賃料の2か月分とし,本件賃貸借契約が更新される期間を1年間とするものであって,上記特段の事情が存するとはいえず,これを消費者契約法10条により無効とすることはできない。」と本件事案では、1年で家賃2カ月分の更新料は有効とされました。
消費者にとっては、厳しい判決となりましたが、今後は、契約の際に細心の注意を払い、物件を選択する以外に、手段はないことになりそうです。

原状回復

原状回復とは、建物から借主の持ち物を取り除くだけのことを意味します。

一般生活においてできた汚れ・キズ(通常損耗・経年劣化)などの損耗は、貸主が修繕する必要(民法606条1項)があります。民法616条でいう借主の原状回復義務は、契約した時の状態にまできれいにする事でないのは、常識です。

具体的には、長期間生活していれば、壁紙なども自然に汚れてくるし、絨毯やフローリングも傷むので、これらの修繕費用は家主に支払義務があります。

しかし、故意に壁に穴を開けてしまった場合などは、借主が修繕費用を負担しなくてはなりません(借主の善良なる管理者の注意義務違反による損害賠償責任)。

次の入居者のためにするリフォーム費用は「原状回復」には含まれません。これを借主に負担させるには、特別な約束(特約)が必要です。

しかし、仮に特約があったとしても、その不当性に着目し、民法90条(公序良俗)や消費者契約法10条により、特約を無効とした事例が多数存在します。

従来のような賃貸借契約における特約条項は、消費者契約法10条により、無効になる可能性が高いと言えます。

国土交通省ガイドライン

ガイドラインとは、過去の裁判例を参考にして、賃借人の原状回復義務を国土交通省がまとめたものです。

あくまでも指針にすぎず、法律ではないので、法的拘束力などはありません。

しかし、裁判所がガイドラインに沿った内容の判決を下すことが近年、増えているので、ガイドラインは実質、法的な効果を持ちつつあります。

本来であれば、このガイドラインに沿った形で賃貸人が賃借人に対して原状回復費用を請求すればトラブルの数は相当数減るはずですが、現状は不動産業者などが特約条項等にあいまいな表現で記載したり、賃借人が理解していないにも係わらず署名・捺印をさせ、契約書を基に高額な原状回復費用を請求する為、トラブルが絶えないのが現状です。

以下、ガイドラインで示されている賃貸人・賃借人の負担区分を記しておきます。

注意!

  • 店舗や事務所など商行為目的で賃借していた場合、国土交通省のガイドラインや消費者契約法の適用が基本的には受けられません。

ガイドラインによる負担区分

床・畳・フリーリング・カーペットなど

賃貸人負担とされているもの

A.家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡
 家具保有数が多いというわが国の実情に鑑みその設置は必然的なもとであり。設置したことだけによるへこみ、跡は通常の使用による損耗ととらえるのが妥当。
B.畳の変色、フローリングの色落ち(日照、建物構造欠陥による雨漏りなどで発生したもの)
 日照は通常の生活で避けられないものであり、また、構造上の欠陥は、賃借人には責任はない(賃借人が通知義務を怠った場合をのぞく)
C.畳の裏返し、表替え(特に汚損はしたないが、次の入居者確保のために行うもの)
 入居者入れ替わりによる物件の維持管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当
D.フローリングのワックスがけ
 ワックスがけは通常の生活において必ず行うとまでは言い切れず、物件の維持管理の意味合いが強いことから、賃貸人負担とすることが妥当
E.カーペットに飲み物をこぼしたことによるシミ、カビ(但し、その後適切な対応により、シミ、カビの除去を行ったことが必要)
 飲み物をこぼすことは、通常の生活の範囲と考えられる。その後の適切な対応により、シミ、カビの除去を行ってもなお、跡が残ったものについては賃貸人の負担とすることが妥当

賃借人負担とされているもの

A.カーペットに飲み物をこぼしたことによるシミ、カビ
 飲み物などをこぼすこと自体は通常の生活の範囲と考えられるが、その後の手入れ不足等で生じたシミ・カビの除去は賃借人の負担により実施するのが妥当
B.引越し作業で生じたひっかきキズ
 賃借人の善管注意義務違反または過失に該当する場合が多い
C.フリーリングの色落ち(賃借人の不注意で雨が吹き込んだことなどによるもの)
 賃借人の善管注意義務違反に該当する場合が多い
D.キャスター付きのイスなどによるフローリングのキズ、へこみ
 キャスターの転がりによるキズ等の発生は通常予測されることで、賃借人としてはその使用にあたって十分な注意を払う必要があり、発生させた場合は賃借人の善管注意義務違反に該当する場合が多い

壁、天井などのクロス

賃貸人負担とされているもの

A.タバコのヤニあと
 喫煙自体は用法違反、善管注意義務違反にあたらず、クリーニングで除去できる程度のヤニについては、通常の損耗の範囲である
B.テレビ、冷蔵庫の後部壁面の黒ずみ(いわゆる電気ヤケ)
 テレビ、冷蔵庫は通常一般的な生活をしてきくうえで必需品であり、その使用による電気ヤケは通常の使用ととらえるのが妥当
C.壁に貼ったポスターや絵画の跡
 壁にポスター等を貼ることによって生じるクロスなどの変色は、主に日照などの自然現象によるもので、通常の生活による損耗の範囲である
D.エアコン(賃借人所有)設置による壁のビスの穴、跡
 エアコンについても、テレビ等と同様一般的な生活をしていくうえで必需品になってきており、その設置によって生じたビス穴等は通常の損耗と判断される場合が多い。
E.クロスの変色(日照などの自然現象によるもの)
 畳等の変色と同様、日照は通常の生活で避けられないものである。
F.壁等の画鋲、ピン等の穴(下地ボードの張替えは不要な程度のもの)
 ポスターやカレンダー等の掲示は、通常の生活において行われる範囲のものであり、そのために使用した画鋲、ピン等の穴は、通常の損耗と考えられる。

賃借人負担とされているもの

A.台所の油汚れ(使用後の手入れ不足の場合)
 使用後の手入れが悪く、ススや油が付着している場合は、通常の使用による損耗を超えるもの判断される
B.結露を放置したことにより拡大したカビ、シミ
 結露は建物の構造上の問題であることが多いが、賃借人が結露が発生しているにもかかわらず、賃貸人に通知もせず、かつ、拭き取るなどの手入れを怠り、壁等を腐食させた場合には、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多い。
C.クーラー(賃貸人所有)から水漏れし、賃借人が放置したため壁が腐食
 クーラーの保守が所有者(賃貸人)が実施すべきものであるが、水漏れを放置したり、その後の手入れを怠った場合は、通常の使用による損耗を超えると判dんされることが多い。
D.壁等のくぎ穴、ネジ穴(重量物をかけるためにあけたもので、下地ボードの張替えが必要な程度のもの)
 重量物の掲示などのためのくぎ、ネジ穴は、画鋲などのものに比べて深く、範囲の広いため、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多いと考えられる。
E.クーラー(賃借人所有)から水漏れし、放置したため壁が腐食
 クーラーの保守は所有者(この場合賃借人)が実施すべきであり、それを怠った結果、壁等を腐食させた場合には、善管注意義務違反と判断されることが多い。
F.天井の直接つけた照明器具の跡
 あらかじめ設置された証明器具コンセントを使用しなかった場合には、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多い

建具(ふすま、柱など)

賃貸人負担とされているもの

A.網戸の張替え(破損などはしていないが次の入居者確保のために行うもの)
 入居者入れ替わりによる物件維持管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当である。
B.地心で破損したガラス
 自然災害による損傷であり、賃借人には責任はない。
C.網入りガラスの亀裂(構造による自然に発生したもの)
 ガラスの加工処理の問題で亀裂が自然に発生した場合は、賃借人には責任はない。

賃借人負担とされているもの

A.飼育ペットによる柱などのキズ
 特に、共同住宅におけるペット飼育は未だ一般的ではなく、ペットの飼育上の問題であり、賃借人負担と考えれる場合が多い。

設備、その他(カギなど)

賃貸人負担とされているもの

A.全体のハウスクリーニング(専門業者によるもの)
 賃借人が通常の清掃(具体的には、ごみの除去、掃き掃除、拭き掃除、水回り、換気扇、レンジ回りの油汚れの除去等)を実施している場合は次の入居者を確保するたものものであり、賃貸人負担とすることが妥当と考えられる。
B.消毒(台所、トイレ)
 消毒は、日常の清掃と異なり、賃借人の管理の範囲を超えているので、賃貸人負担とすることが妥当
浴槽、風呂釜等の取替え(破損等はしていないが、次の入居者確保のため行うもの)
 物件の維持管理上の問題であり、賃貸人負担とするのが妥当
C.カギの取替え(破損、カギ紛失のない場合)
 入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当と考えられる。
D.設備機器の故障、使用不能(機器の耐用年数到来のもの)
 経年劣化による自然損耗であり、賃借人に責任はないと考えられる。

賃借人負担とされているもの

A.日常の不適切な手入れもしくは用法違反による設備の毀損
 賃借人の善管注意義務違反に該当すると判断されることが多い

敷引き特約

敷金のうち、一定金額を差し引く制度を敷引きといい、原状回復にかかる費用を予め決めてしまい、修繕費が敷引き額を超えても超えなくても、それで済ませるという考え方です。

退去時に経年変化や過失割合などをいちいち考慮せず、汚れていてもきれいでも一律敷引き額で収めるというものです。

平成23年3月24日最高裁判決

判旨の概要
「消費者契約である居住用建物の賃貸借契約に付された敷引特約は,当該建物に生ずる通常損耗等の補修費用として通常想定される額,賃料の額,礼金等他の一時金の授受の有無及びその額等に照らし,敷引金の額が高額に過ぎると評価すべきものである場合には,当該賃料が近傍同種の建物の賃料相場に比して大幅に低額であるなど特段の事情のない限り,信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものであって,消費者契約法10条により無効となると解するのが相当である。
これを本件についてみると,本件特約は,契約締結から明渡しまでの経過年数に応じて18万円ないし34万円を本件保証金から控除するというものであって,本件敷引金の額が,契約の経過年数や本件建物の場所,専有面積等に照らし,本件建物に生ずる通常損耗等の補修費用として通常想定される額を大きく超えるものとまではいえない。また,本件契約における賃料は月額9万6000円であって,本件敷引金の額は,上記経過年数に応じて上記金額の2倍弱ないし3.5倍強にとどまっていることに加えて,上告人は,本件契約が更新される場合に1か月分の賃料相当額の更新料の支払義務を負うほかには,礼金等他の一時金を支払う義務を負っていない。そうすると,本件敷引金の額が高額に過ぎると評価することはできず,本件特約が消費者契約法10条により無効であるということはできない。」

簡単にまとめると

居住用建物の賃貸借契約に付されたいわゆる敷引特約が直ちに、消費者契約法10条により無効ということはできない。

というものです。

平成23年7月12日最高裁判決

さらに追い打ちをかけるかごとく、2011年7月12日最高裁で敷引きを認める判決がなされました。

しかし、今回の判決では、岡部喜代子裁判官の反対意見がつけられました。

岡部喜代子裁判官は、敷引きの性質が不透明だと指摘しております。

今回の敷引きの金額の内容は、賃料月額17万円、敷金100万円の内、60万円の敷引き契約です。

要約すると、家賃の約3.5倍が敷引き部分で、平成23年3月24日最高裁判決を踏襲し、敷引き「有効」とする判決です。

借り手側が家主側と比べて交渉する力に差がある現状で、納得のいかない判決となりました。

敷金をめぐって昨今、多数の判決が出ていますが、最終的に落ち着くのは、もう少し時間がかかるかもしれないです。

特約

私法上の法律関係においては、私的自治の原則が妥当することから、法律の条文とは異なった契約を結ぶことも基本的には自由です。

つまり、特約は憲法や民法などの強行規定に反しない限り、認められています。

したがって特約によって、一般的な原状回復義務を超えた修繕などの費用負担を、借主に負わせる事も不可能ではありません。

しかし特約の内容が「経年変化や通常損耗に対する修繕義務などを賃借人に負担させる」ものであるときは、特別な場合を除いて、その特約は無効とされるべきであるとされています。

特別な場合とは

1.特約の必要性があり、かつ、暴利でないなどの客観的、合理的理由が存在すること。
例)賃料が相場より低く設定されていて、自然損耗の修繕費用を賃借人から受け取る必要性がある場合。

2.賃借人が特約によって、通常の原状回復義務を超えた修繕等の義を負うことについて認識していること
例)重要説明事項説明の際に、特約の具体的内容や費用について理解していること。

3.賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること。
例)署名・捺印をする。

以上のことから、特約がある場合でも、明らかに家賃が安いなどの借主に有利な条件の下で、借主が原状回復に関して通常より多くの費用を負担する事を認識した上で契約したという場合でなければ、借り手の不利益になるような特約は無効となる可能性が高いという事です。
 

 

消費者契約法

 国土交通省ガイドラインの次に有効な手段となるのが平成13年4月1日に施行された「消費者契約法」です。

 消費者契約法は賃貸契約だけでなく様々な問題から消費者を保護する法律です。

 賃貸借契約においては、第10条が大切です。
 
消費者契約法は、消費者と事業者との間の基本ルールとして、平成12年制定され、平成13年4月1日から施行されました。
 
 立法趣旨は消費者と事業者との間には、情報量や、交渉力に格差があるので、契約自由の原則をそのまま適応すると、実際上消費者の利益を害する場合が有るので、消費者契約法という法律で、消費者の利益を確保しようというものです。
 

消費者契約法第10条( 消費者の利益を一方的に害する条項の無効 )

民法、商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

 つまり、契約内容が民法などの定めに比べ、消費者である借主の義務を重くしている場合には、無効としている。

消費者契約法10条の要件である「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」に関しては、

①最終的な返還金額を賃借人側で予想できないだけでなく、返還金額の判断を賃貸人が決定できる仕組みになっていること。

②賃料以外に原状回復費用を徴収することが明らかに対価の二重取りであること。

③そのような対価の二重取条項を、削除させる情報力・交渉力を賃借人は持ち得ないこと等を併せ考えれば、要件をみたすことは明らかと言えます。

 ケースによってはそれでも、借主は特約に納得して契約をしたではないかと主張してくる事もあるかと思います。

 しかし、消費者契約法では「一方的に負担を重くする特約を履行する義務はない」としています。

 根拠としては「消費者契約法第1章総則・第1条(目的)」にあります。

 要するに、貸主は借主に比較して専門知識を有していて、交渉力も優れている。また借主としては賃貸契約の際に契約書の内容を全部熟読するような事はしないのがほとんどだし、わからない内容もある。それを利用し契約をすることは無効としてもよいのだということです。

なお、事業者側からの予想される反論としては、私的自治論から「消費者には、契約をするかしないかを選択する自由があれば十分である。」との主張が考えられます。

しかし、この主張は消費者契約法の趣旨に明らかに反します。

すなわち、消費者は事業者に比べて、情報力・交渉力が劣っているため、契約内容に不当な損害賠償の額の予定条項や違約金条項、免責条項が紛れ込んでいても、それを修正・是正するだけの情報力・交渉力に欠けています。

そのため、これまで消費者は、不当条項を含んだ契約を、まさに「契約をするかしないかを選択することしかできない」という二者択一の状況の下で押しつけられてきたのが実情です。

このような二者択一の押しつけといった不均衡に対し、それを是正するため契約中の一条項の無効を正面から認めたのが消費者契約法なのですから、「契約をするかしないかを選択する自由があれば十分である。」などといった反論がされた場合、それは消費者契約法の趣旨を誤解あるいはないがしろにするものといわざるを得ません。

敷金返還Q&A

Q.退去時に気をつけることは?

  • きれいに掃除をしておく。
  • 退去時に、室内をカメラで撮影しておく。
  • 「敷金精算書」「室内状況確認表」などの書類には、簡単にサインしない。
    仮にサインしてしまうと、借主が本来修繕しなくてよい箇所について修理費を負担することを承諾したことにされてしまう危険性があります。

Q.敷金を返してもらうために、裁判までする人ってたくさんいるの?

現在は増えています。
その原因としては、1.少額訴訟の手続きができたこと、2.消費者契約法・国土交通省ガイドライン・条例などができたこと、3.裁判所で多くの判例がだされたことなどがあげられます。
 ただし、トラブルが生じたからといって、すべてが裁判所に持ち込まれるものでなく、訴訟前に話し合いで解決している場合が増えているのも事実です。

Q.敷金の返還請求はいつまで?

敷金の返還は原則として部屋の明け渡しから5年間は請求できますが、明け渡し後、すみやかに返還請求すべきです。

Q.敷金を返してもらうために、やってはいけないことは?

退去時、物件を明け渡すときには通常、大家さんや不動産屋さんと部屋の中をチェックします。その際に「敷金精算書」、「室内状況確認表」といった書類に署名を求められることがあります。一度、これに署名してしまうと、その後、その内容を覆すことが、仮に裁判をしても難しくなります。
また借主の無知に付け込み、何が何でもサインさせてくることもあります。
安易に署名しては、いけません。

Q.敷金を返してもらうために、やったほうがいいことは?

退去時には、部屋の大掃除をしておいてください。それから、面倒でも掃除後の写真を撮っておきましょう。
各部屋をくまなく撮るのが理想ですが、せめて壁やフローリング・畳を中心に汚れたり傷がついたりしている箇所は絶対に撮りましょう。
この写真が、後々、証拠として活きてきます。
それと、不動産業者とのやりとりを日記風で構わないので、記録しておくべきです(日時・誰と・どういう内容など)。

Q.退去時に敷金は必ず引かれるの?

  •  未払い賃料
  •  故意・過失による損傷の修復費用
  •  賃貸人の了承を得ずに、無断で模様替えなどをした場合の原状回復費用
  •  退去時に残っているものの撤去費用

などに該当すれば、敷金から差し引かれます。
敷金精算書などで、敷金から差し引かれた理由・根拠を確認してください。

Q.内容証明で解決しない場合は裁判になるのですか?

相手のあることですから、内容証明を送れば100%敷金が戻ってくるとは言えません。よって、悪質な管理会社・大家に対しては、裁判も辞さない強い態度で臨む必要がありますが、裁判と言ってもあまり心配はいりません。請求額が60万円以下であれば、少額訴訟を利用出来ます。少額訴訟は、原則1日で審理が終わり、判決が出ます。裁判費用も1万円前後です。
また、敷金は低額なので、相手方が仮に弁護士に依頼すれば、費用倒れとなります。よって、管理会社・大家が弁護士に依頼する可能性としては、低いと思われます。
当事務所は弁護士事務所ではありませんので、訴訟の代理人となることは出来ません。少額訴訟は本人訴訟で戦って頂く事になりますが、出来る限りのサポートをさせて頂きます。
もちろん、裁判をするかどうかは、ご依頼人のお気持ち次第ですから、当事務所として強制することはありません。

Q.どれぐらいの勝率?

画一的に申し上げることはできませんが、訴訟をして一銭も手にできなかったというケースは極めて少ないといえます。裁判での争点は、どれぐらい入居時に比べて痛んでいたのかであり、大なり小なりグレイな部分があります。
だからこそ、話し合いによる和解をして解決をすることが多いのも事実です。

Q.裁判に仮に負けたらどうなるの?

仮に、完全に負けて一円も貰えないという判決が確定すれば、そのとおりに法的・社会的にその紛争は確定し、解決したことになります。
したがって相手が費やした費用(普通は、法律により裁判所が定める日当・交通費・文書作成費程度です)を正式に請求してくる(民事訴訟法71条の訴訟費用額の確定手続きをする)場合にはこれを支払う必要がありますが、相手がこのような正式の手続きをすることはめったにありません。弁護士でさえしないのが実情です。

Q. 通常訴訟と少額訴訟はどちらがいいの?

通常訴訟少額訴訟
メリット審理が充実。期日前に相手の答弁書・準備書面を拝見でき、じっくりとこちらも準備ができる。審理が早い(原則1日で判決)
デメリット時間がかかる(おおよそ3~6か月ほど)。ただし、訴訟係属中に和解をすることが頻繁にある。原則1日で審理を終え判決まで行くので、見方を変えれば、じっくりと反論の準備ができず、また審理が雑ともいえる。

上記のとおり、各々、裁判制度としてメリット・デメリットがあります。


 

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